【江戸川乱歩】おすすめ朗読台本7選!
「江戸川乱歩」といえば明智小五郎や少年探偵団、怪人二十面相でおなじみの推理小説を数多く世に送り出してきた小説家ですね。現在は著作権が切れているため、青空文庫で様々を名作を無料で読むことができます。
江戸川乱歩の作品は、普通に読書として楽しむだけでなくYouTubeやツイキャスなどの朗読でも非常に人気があります。
そこで今回は、僕が今まで朗読してきた中でおすすめしたい江戸川乱歩の作品を紹介していきたいと思います!
江戸川乱歩を勧める理由
江戸川乱歩の作品を勧める理由は以下の3つです。
・知名度
コナン、文豪ストレイドッグス、乱歩奇譚などのアニメの影響で名前を知っている人が多いのではないでしょうか?
最近だと、NHKの番組で「人間椅子」がTwitterのトレンド入りしたこともあり、知っている人も増えていると思われます。
・様々なボリュームの作品がそろっている
30~60分くらいにの作品が多く、睡眠用や作業用として聴く際に長さが丁度良いです。
そしてそのくらいの尺の作品だと、面白さがギュッと詰まっていて朗読する側も聴く側も楽しみやすいと言えるでしょう。
一方、短い作品さと「指」が6分程度。
長いと「少年探偵団」が数時間にも及びます。
・ミステリーが想像力を刺激する
朗読の魅力の1つは、声から情景を想像することです。能動的に声を聴き、犯人やトリックを考えるのは良い刺激にもなるでしょう。
朗読する方も情景や心理をイメージしながら読む必要があるため、実力をつけるには良い台本だと思われます。
それでは、僕が朗読した作品の中で、是非おすすめしたいと思ったものを紹介していきます。
人間椅子
NHKの番組で話題になった作品です。
朗読時間:約50分
〇あらすじ
作家の桂子のもとに1通の手紙が届く。
手紙の内容は椅子職人の「私」が作る椅子の中に人が入れる空洞を作った。その中に入り込み、納品先のホテルのロビーで過ごした日々の告白だった。
〇ポイント
本文のほとんどが手紙の内容で、「私」の言葉として書かれています。
「私」の心情をひたすら想像しイメージを構築することで、文章全体に影響を雰囲気が決まってきます。演じ分けが少ない分、朗読しやすい作品だと思います。
〇青空文庫
D坂の殺人事件
コナンでおなじみ毛利小五郎の名前の由来になった「明智小五郎」初登場の作品です。
朗読時間:約75分
〇あらすじ
「私」が喫茶店でのんびりしていると、知り合いの明智小五郎がやってきた。
しばらく向かいの古本屋を眺めていると本泥棒が多発。
不審に思い古本屋に向かったら・・・
〇ポイント
地の文の読み方の工夫はもちろん、明智と私の演じ分けが必要になってきます。
他にも刑事など複数の人物が出てくるため、違いを出すのが少し難しいかもしれません。
しかも後半の台詞のほとんどは推理なので、説明台詞を長時間することになります。
しっかり練習しておきたい台本です・・・!
〇青空文庫
屋根裏の散歩者
D坂と同じく、明智小五郎が登場する短編小説。犯人視点の物語です。
朗読時間:約100分
〇あらすじ
郷田三郎は退屈な日々を送っている時、犯罪に興味を持ち始めた。そして点々としながら過ごしている下宿屋で、天井板を外すことで屋根裏を出入りできることに気が付いた。そこから住人の部屋を覗き見する習慣が身につきやがてある犯罪計画が頭をよぎった・・・
〇ポイント
主な人物は2人なので、その演じ分けが必要です。特に後半の掛け合いは展開的にも面白いところなので腕の見せ所です。
作品自体がそこそこ長めなので、全部朗読するには少し覚悟がいるかもしれません。だから、普通に読書として楽しむのも良いでしょう。
〇青空文庫
近々公開予定
白昼夢
ある男の狂ったような演説。
朗読時間:16分
〇あらすじ
私が道を歩いていると、ある男が妻を殺害した告白を群衆の前で行っている。しかし、群衆は笑いながら聞いており、誰も信じない。そこで私はあることに気がついたのだった。
〇ポイント
男の狂気を如何に演じるかが大事。
共起を表に出し過ぎるとわざとらしくなるので、うまく内に込めるといいかもしれません。
〇青空文庫
踊る一寸法師
楽しそうな雰囲気の題名ですが、なかなかパンチの強いお話です。
アングラ感もいい味を出してる。長さもちょうどよい。
朗読時間:26分
〇あらすじ
あるサーカス団で いじめられてる一寸法師の緑さん。
宴会の騒ぎの中、緑さんへのいじめがエスカレート。
やがて、奇術の被験者となるのだが・・・
〇ポイント
台詞の多さ、登場人物の動きが特徴的。
演じ分けや明確なイメージを持って朗読しないと、聞いている側が情景のイメージをつかみにくくなってしまう。
〇青空文庫
二癈人
他の作品と同じく長セリフが多い作品。
適度なボリュームのため、寝落ち用に良いかも。
朗読時間:42分
〇あらすじ
井原と斎藤という男が湯治場で意気投合。
井原は過去に犯した犯罪を告白するのだが・・・
〇ポイント
2人の男の長台詞によって展開するため、説明台詞をいかに読むかがカギになる。
過去にあったできごとのイメージをもって声に出しましょう。
1文が長いところが多いので、どこで区切るかをあらかじめ決めてプランを立てると読みやすくなります。
〇青空文庫
まとめ
いかがだったでしょうか?
江戸川乱歩の作品は途中で長台詞が入るものが多いため、役作りと情景のイメージが大切になってきます。
言葉も今と比べて、少しだけ古い表現が出てくるので慣れが必要かもしれません。
どこで区切るのか、どこにアクセントをつけるのかを意識して決めておくことでだいぶ読みやすくなるでしょう。
朗読でなくても、普通に黙読するだけでも面白い作品が多いので是非読んでみてください。